堂々完結!『春の呪い』2巻感想【ネタバレ注意】

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完結巻となる2巻を読んだので、ストーリー【ネタバレ注意】と感想を書きます。

ストーリー【ネタバレ注意】

春の衝撃の日記が明らかに

前話で、偶然にも春のツイッター上の日記を見つけてしまう夏美。春のアカウント名は『アキ』。診察記録からこのアカウントは春であると断定する。
(春、夏美、冬吾と登場人物の名前が季節を表していましたが、これで春夏秋冬すべて揃ったわけですね。)

春は自身の入院中の出来事を綴っていた。入院中は退屈だが、夏美が毎日見舞いに来てくれること。冬吾も見舞い訪れ、夏美と顔を合わせることもあった。
普段は明るく奔放な夏美だが、冬吾の前でだけはやはり無口で固くなな態度をとっていた。

しかし、二人の様子を見て夏美のほうが冬吾と合っているのでは……と感じたり、冬吾が夏美と接しているときは普段見せない表情をしていることに気づいてしまう春。姉である夏美が羨ましく、妬ましい複雑な気持ちを抱えるようになっていた。

しだいに病状が悪化していく春。もし自分が死に、二人が付き合うことになったら嫌だ。冬吾に一緒に死んでほしいとは思わないが、もし二人を引き離せるなら姉を地獄に道連れにしてでも連れて行く…。そのかわり、冬吾と一緒に写っている写真だけでも棺に入れてほしいと考えていた。

春の衝撃の日記を読み愕然とする夏美まさか死んだ人間にフられるとは……』

別れてしまった後の二人〜夏美〜

前話で互いの関係に別れを告げた二人。それぞれの日々を過ごしていた。

夏美は、一人暮らしを考え着々と準備を進めていた。そんな中でも春の影にとらわれ、冬吾と過ごして楽しいと感じでしまっていた自分に罪悪感を感じている。

ある日、義理の母親に妹の彼氏だった冬吾と付き合っていたのでは?と感づかれる夏美。母親は、夏美自身が冬吾と付き合っていたときの春と言動が似てきたため気づいた様子。

同じ人を好きになることは悪いことじゃないが、春はもう死んでおり一生許してもらえないと悩むのは辛いと付き合いをやめるよう言う義母。動揺し、義母と父も離婚前から付き合っていたはずだと責める夏美、酷い言葉を言ったと後悔し家を飛び出す。

別れてしまった後の二人〜冬吾〜

一方、冬吾は母親から新たなお見合い相手を紹介されていた(相手は再従兄弟にあたる女性)。冬吾の母親は、冬吾と夏美が付き合うことに反対しており、冬吾が夏美に付きまとわれており嫌々付き合っていたと考えていたらしい……。

母親からの差し金でお見合い相手と映画のデートに出かける冬吾。デート中も夏美のことを思い出してしまう。そして目的のない自分の人生を虚しく感じる。

『俺はこの数ヶ月…週末にあの女と会えることを目的に ただそれだけのために生きていたとでもいうのか?』

そう考えた矢先、若い女の電車への飛び込み自殺があったとニュースを聞いた冬吾。夏美ではないかと焦り、デート中にも関わらず飛び出していく冬吾。

結果、自殺者は夏美ではなかった。が、人混みに押され、冬吾は車道に倒れてしまう。そこに車が……。

冬吾の事故に動揺する夏美

義母との口論の後、気まずい思いで帰宅する夏美。そこで弟から冬吾が交通事故にあったことを聞いてしまう。容態はわからず、入院先も不明。夏美は散々の葛藤の後、冬吾のいる病院を探すため飛び出していく。

冬吾は頭を少し打っただけで無事だった。夏美に振り回される自分が嫌になる……と病院のベッドに座る冬吾。そこへ息をきらせた夏美が。

久しぶりの再会……そして

生きていてよかったと涙をながす夏美。病院をあちこち探し回り満身創痍な様子。そして春の日記を見つけ、春の想いを冬吾に伝える。

『あなたと一緒にいると楽しいと思いたくないのに恐ろしいほど楽しくて

一緒にいたくないのに一緒にいたいと思ってしまう…これが人を好きってことなんですか?』

互いの思いを伝え、抱き合う二人。

二人の今後は……?新たな門出

退院する冬吾を出迎える夏美。家を出て一人暮らしをすることを打ち明ける。バイトも辞め新しい仕事も見つけていた。冬吾さんと一緒にいるにはそれくらいしないと……と言う夏美に面食らう冬吾。

冬吾も家を出て、現在の実家のしがらみのある会社を辞め、新しい仕事を探す覚悟を持っていた。当然一人暮らしも初めてな冬吾である。冬吾の生活力の無さを心配し、二人は一緒に住むことに。示し合わせた家出に、遅れてきた反抗期みたい…と笑う夏美。『分別があるだけたちが悪い』と返す冬吾。

夏美が家を出ようとしていると義母がいた。当初二人の付き合いに反対していた義母だったが、涙ながらに送り出してくれた。

冬吾のほうはというと、母親から『いつか必ず後悔する』と言われるも、今後戻ることはないと自由になる決意をしたのだった。仲の良かった叔父に、『俺にもやっとやりたいことができた』と新たな門出を報告する。

それぞれが家を出たあと、駅で待ち合わせをする二人。最後に春のことを思い出す夏美に、冬吾は

『俺もおまえも本当は呪われてないどいないのかもしれない …だがそれが解ける瞬間は恐らく一生来ることはない 俺にもおまえにもな』

と言葉をかけるのだった。

その後、とりあえず今日の宿を探す二人。案の定冬吾はビジネスホテルに泊まったことなないという。だと思いました!と突っ込む夏美だった。

〜完結〜

感想

1巻で引き込まれ、続きを心待ちにしていたこの漫画も2巻で完結してしまいました。

2巻では、1巻で全く出てこなった妹、春の心理が明らかになり更に夏美を追い込んでいくことになるんですが、皆切ないですね。冬吾が最後に言った、『本当は呪われてなどないかもしれないが、この呪いが解けることはない』というセリフはとても納得できました。この作者さんは心に迫るセリフが本当に多いですね。

ずっと互いの気持ちが見えにくかった夏美と冬吾だっただけに、病室での告白シーンは感動しました。

最終話をみると、二人の明るい未来を予感させる内容で良かったと思いますが、二人のその後のエピソードがもっと読みたかったです(泣)。性格も境遇も全く違う二人がどう生活していくのか楽しみです。

夏美と冬吾の噛み合わないやり取りも見納めかと思うと、2巻完結は寂しいですね。でも最後の帯で作者の方が思い描いていたプロット通り!と描かれていたので良かったです。短いながらもすごく引き込まれ、楽しませてもらった漫画でした。

ちなみに2巻の最終話後には二人のその後のやりとりを描いたものや、冬吾の中学生の頃の様子のショートストーリーがあります。

この作者の方の次回作が出た際はぜひ読んでみたいなと思います。

春の呪い: 2 (ZERO-SUMコミックス)
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レクタングル大
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