日本では2017年3月10日より公開するディズニーの新作『モアナと伝説の海』。アメリカでは一足早く公開されているので、英語版を鑑賞してきました。ちなみにアメリカ版のタイトルはシンプルに『MOANA』です。
見どころと感想をご紹介します。感想には一部ネタバレも含むので注意してください。
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見どころ
見どころ1:ポリネシアの島と海の描写が美しい
舞台はポリネシアにある美しい島。モアナは小さい頃から海にでることに強い想いを見せる少女。村長である父の反対を押し切り伝説で語られる島を目指し、冒険に出るというストーリーです。
ディズニーでこの地域をテーマにした映画は初めてですよね。ポリネシアの島々の生活や文化の描写もあり、人々はココナッツと魚を採って暮しています。
作中の海の波の様子とか夜空の星など、本当にきれいでした。モアナが海で溺れかかるシーンなどは臨場感あります。海には美しい面も恐い面もある。この映画の中で海がいろんな姿を見せてくれました。
見どころ2:レリゴーに続く名曲の予感。主題歌『How Far I’ll Go』
主人公モアナが歌う主題歌が素晴らしかったですね。邦題では「どこまでも~How Far I’ll Go」。劇中に何度か登場し、耳に残ります。
モアナが冒険の旅に出るきっかけとして、島のココナッツや魚の不作という島の危機があるんですが、伝説に従いそれを救うために冒険に出るんですね。生まれて初めて島を出て冒険の旅に出るという期待と不安の気持ちが表現されています。
歌っているのは、数千人から選ばれた期待の新人の女の子だそうで。なんとモアナと同じ歳の16歳!日本語版でも新人の女の子が選ばれたそうなので、聞いてみるのが楽しみですね。
見どころ3:半人半神の巨人『マウイ』が素敵。※王子ではない
モアナと共に伝説の島を目指すことになるのが、半人半神であるマウイです。鳥やその他の動物などに変身する力を持っており、モアナの航海を大きくサポートしてくれます。
物語のほとんどに、彼が登場し続けるんですが、彼は決して王子的ポジションでは無いので2人に恋は生まれません。しいていえばアラジンのジーニー的ポジションですね(笑)。マウイが半神半人となった理由も劇中で明かされますが、そこには切ないエピソードも。
面白いのが、彼の身体に描かれたタトゥー。その中にマウイ自身も描かれていて、意思を持ったように動きます。コントみたいなやりとりも。
そして、マウイは様々な動物に変身するシーンがあるのですが、1回だけ間違って、アナ雪に登場するトナカイ『スヴェン』に変身しちゃうのを管理人は見逃しませんでした。ディズニーのこういうジョーク的な演出はたまりませんね♪
見どころ4:アナ雪、ズートピアよりもアクション展開多し
冒険がテーマの映画でもあるんで、アクションシーンは多いです。冒険の途中、海の海賊や怪物とマウイと共に闘うことになるんですが、そこはハラハラドキドキは展開です。
↓モアナが持つ冒険の鍵を握る生命の石。これを巡って様々なバトルが。
見どころ5:コミカルな相棒たち
アナ雪でもコミカルな相棒ともいえるオラフが大人気でしたが、もちろんモアナにも相棒が2匹。モアナのペットである豚のプアとニワトリのヘイヘイがいます。
意外にもメインで登場するのはニワトリの方で、このヘイヘイが会場の笑いをさらっていました。完全な『ニワトリ頭』で、おバカな行動ばっかりなんですが、どこかに憎めないキャラです。
全体的な感想
ところどころツッコミどころはあるものの、息もつかせぬ展開で退屈せずに観れます。
アナ雪やズートピアに比べると、細かい伏線や重い描写は少なくサラっとした印象でした。恋愛描写も一切なし。と、いうことで評価が分かれる作品かもしれませんが、単純明快なストーリーがこの作品の魅力なのかなと思います。
以下、ネタバレ含みます。
前半の島でのシーンではモアナの相棒的存在だったペットの豚のプアが、モアナの海の冒険についてこず、中盤以降全く出てこなかったのは驚き。なんか期待を裏切られた感じですね(笑)。あくまで相棒にはマウイが居たからっていうのもあったのかもしれません。その分、ニワトリのヘイヘイが付いてきて、しっかりマスコットの役割を果たすわけですね。
最大にして最後の敵テカ(溶岩の魔女)が生命の石を手にしてあっさり、もとの生命の神に戻り緑を復活させるところは「もののけ姫」の最後のシシ神を彷彿とさせました。
シシ神のくだりは抜きにして、『モアナ』の監督さんが主人公モアナのキャラクターを創るうえで、ジブリの影響を受けたと話しているそうです。モアナと自然とのかかわり方や能動的で冒険する主人公というのが通じるものがありますよね。
冒険の終了後、『島の英雄』として一緒に島に戻ろうと言うモアナの誘いを断り、マウイがまた独りで旅立ってしまうのも少し残念。マウイいわく、もうすでに『島の英雄=モアナ』がいるからってことでしたが、島の皆から祝福されるマウイも見たかったなあと思ってしまいました。
余談:アメリカの映画館について
余談ですが、今回アメリカのローカルな映画館で鑑賞してきたのですが、日本の映画館と違い静かに観よう!なんてルールは全くありません。大人も子供も皆、笑いたいところで声を出して笑います。家のホームシアターで観ているノリですね。アナ雪ブームの時は、映画館内で一緒に大合唱が起こることもあったと聞いていましたが、流石に今回それはなかったです。
そしてアメリカの方々って絶対日本人より笑いのハードルが低い…いや笑いのツボが違うのか??ところどころ自分の笑いと違うポイントで大爆笑が起こっていてハッとさせられました(笑)。こういうアットホームな映画館での過ごし方も素敵ですね。