【ゆりあ先生の赤い糸1巻】50歳の新ヒロイン、「たそがれたかこ」の入江喜和先生新作!ストーリー(ネタバレ注意)&感想

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前作『たそがれたかこ』でマンガ大賞を受賞した入江喜和先生の最新作『ゆりあ先生の赤い糸』の第1巻が2018年7月に発売されました!

おかめ日和、たかこ~から読み続けている管理人ですが、待ってましたの新連載です。第1巻のストーリーと感想(第1話~第6話)をご紹介します♪

2018年2月にBE・LOVE(講談社)にて連載がスタートしました。

50歳女性の数奇な人生を描く』作品と言うことでヒロインは50歳の女性でございます!

前作『たそがれたかこ』のたかこさんは45歳でしたが、それよりもちょっと年上の女性が主人公。

物語はゆりあの子供時代からはじまります…

ストーリー(ネタバレ注意)

第1話:ゆりあ先生・ジェネシス

大工の父の洋品店で働く母の次女として生まれた長田ゆりあ

かなり女の子らしい3歳年上の姉・蘭(らん)の影響でバレエを始めることに。裕福な家ではなかったが、父は楽しければいいとバレエを始めることを応援してくれた。

カッコよく生きよう』が信条の男気溢れる父が大好きだった。

母似で可愛らしい雰囲気の姉に比べると父にでかなり男顔のゆりあ、小学生からクラスメイトに『おっさん』というあだ名をつけられてしまう。

刺繍が得意な母はよく2人のバレエ着に可愛い刺繍をしてくれた。そこで『運命の赤い糸』の話を聞く。将来結婚する人とは小指の先と先が見えない糸で結ばれているというもの。その言い伝えに密かに憧れるゆりあだった。

数年後、気が多い姉は、バレエに早々に見切りを付けてやめてしまったが、真面目なゆりあはキャラに合わないことを自覚しながらも中学生3年生になってもバレエを続けていた。

ある時、ゆりあはバレエ教室の発表会の演目『ジゼル』でミルタ(精霊の女王)役に抜擢される!

なんとなく続けてきたバレエだが、初めてバレエを楽しいと思えたゆりあ。しかし、中学生のゆりあが大役を演じることに周囲からは反発の声が。教室内でも嫌がらせを受けてしまう。

自暴自棄になりもう役を降りてバレエをやめよう!と思うゆりあだが、父の『自分のいったん引き受けたことを無責任にやめる奴は最低だ』という生き様に触れ、最後にミルタ役をやることを決意する。

父の言葉は『愛で呪いだ』と感じる。

そして最後の発表会の時。ゆりあは別人のようにきれいに。最後のバレエを踊るゆりあはその時『自分はこんなにバレエが好きだった』と気づくのだった。

——ー時は流れて…ゆりあ現50歳。

現在は結婚して井沢ゆりあに。今は自宅でフランス刺繍の小さな教室を開いている。教室の生徒にかつて自分がバレエをしていたことを話し、驚かれる。

ゆりあと比べるとかなりのほほんとした感じの旦那、井沢吾良(いざわごろう)

20年前ちょっと話題になった物書きだが、今は鳴かず飛ばずらしい。

少女のころ夢見た赤い糸は 実は蜘蛛の糸のように互いをしめつけあうモノ

—かもしれない思い知るのはもう少しあとのことである

第2話:不意の出来事

現在、夫と義母の母節子(81歳)と3人で暮らしているゆりあ。新婚当時は都心のマンションに2人暮らしだったが、義父が亡くなって以来12年夫の実家で同居を始めたのだ。

夕食はこの義母と食べるのが常である。というのも、夫吾良はここ数年居酒屋を巡るエッセイを書いており夜は飲みに行ってしまい家にいない。

その他、義妹の志生里(しおり)はバツイチ独身の48歳。職業は自称グッズデザイナーらしいが。普段は別々に暮しているが、恋人?と旅行に行く旅にペットのインコを井沢家に預けにくる。

義母節子は、吾良が毎日飲み歩いて遅くまで帰ってこないことを心配するが、ゆりあは『心配したことない あの人はブーメランのようなもの どんなに遠くに飛ばしても必ず元の位置に戻ってくる』とハッキリ!

吾良とゆりあの出会いは20年前。年頃の頃は、男性の趣味に合わせ髪を伸ばしたり化粧を頑張ったりもしたが、男顔の自分には似合わないことを悟り、吾良と出会った頃は髪をばっさりショートにしていた。当時は出版社の編集と作家という関係だった。

初めてゆりあを見て『かっこいい』と言う吾良。その後、吾良の告白で付き合うことになった2人。

ある日、ゆりあが甥っ子の道具に刺繍をしている姿を見た吾良、似合わないと自嘲するゆりあに吾良は『それを恥ずかしがって小さくなってるユリさんがかわいい』と言ってくれた。

父の言葉は励ましてくれながら ときどき辛かったけど 優しい想い出になった

この人はどんな自分も肯定してくれる きっとずっと分かり合える

新婚当時の自分を思い出し、『あの頃はかわいかったな~』と思うゆりあ。今ではすっかり熟年夫婦の領域だ。

自由業らしく壮年にしては茶目っ気たっぷりで子どものような吾良。そんな吾良にゆりあは食事の好みなど何かと世話を焼かされている。

いろいろあって2人の間に子どもはいない。優しい時間もいっしょの時間も激減したが、おだやかな今が一番幸せと感じるのだった。

一方、ゆりあの姉、蘭(現在53歳)は、某有名会社員の夫と娘・息子の4人暮らしだが、目下年下の男性と恋愛中(不倫)だった。相変わらずキャラが違いすぎる姉妹だが、今でも何でも言い合える関係のようだ。

ある日いつものように刺繍教室で生徒に刺繍を教えていたゆりあ。突然携帯電話が鳴り、出ると知らない声が。

なんと電話は病院から、吾良が渋谷のビジネスホテルで突然倒れて救急で運ばれて来たいうのだ!

真っ青になり急いで病院に向かうゆりあ。病院の待合室には、頭を抱えて涙を流す美青年の姿が!

第3話:アポロン

涙をぬぐい挙動不審の様子でゆりあに挨拶する美青年。看護師の話だとこの青年が救急車を呼び吾良に付き添ってくれたのだという。

それを聞き頭を下げお礼を言うゆりあに、青年は恐縮した様子で…。

そこへ医師に呼ばれ診断結果を聞くゆりあ。吾良の病名はくも膜下出血だった。その診断に頭が真っ白になりそうになるが、『手術をすれば助かる可能性がある』と告げられる。

その言葉に光明を感じるゆりあ。人工呼吸器をつけて意識不明のままベッドに寝ている吾良の顔を見に行く。

父が亡くなった時も憔悴した母と姉を支えねばと思い極力泣くのは我慢したゆりあ、『大丈夫!助かる』と気丈に気持ちを立て直そうとする!

そして、先ほど吾良を助けてくれたという青年のことを思い出し、再び待合室へ。

吾良が助かる可能性があることを告げると、再び涙を流して喜ぶ青年の姿に少し違和感を感じる。

青年は『箭内(やない)』と名乗り、吾良の友達だと告げた。手術が終わるまで付き添いたいと言う。

よくよく見ると『まーたいしたイケメンだこと』と改めてヤナイ青年の美青年ぶりに驚くゆりあ。そして、吾良がこんなイケメンと友達をやっていたことに驚くのだった。

そしてヤナイ青年に五郎が渋谷で倒れた時の状況を聞こうとすると、彼は真っ赤に赤面するのだった!

その表情にあっけにとられるゆりあ!どういうこと!?

第4話:sleeping oyaji

『そんな恥ずかしがるような質問したか?』と不思議に思いながらも、青年の言葉を待つ。

するとヤナイ青年が徐々に話始める。

吾良は鼻血が出て汚れたのを洗おうとビジネスホテルシャワーを浴びていたときに倒れたのだという。なぜ安静にさせなかったのかと後悔しているという。謝罪の言葉を口にする。

その言葉を聞き、胸がいっぱいになる。吾良は3日前にもふいに鼻血を出していたのだ。

手術が終わり、ICUから出てきた吾良に会いにいく2人。

吾良の血種は無事とれたが意識は戻っていない。目は開かないと思うが、声は聞こえているという。必死で『父ちゃん』と呼びかけるが吾良の意識はない。

ヤナイ青年も『ゴロさん』と呼びかける。その呼び方を聞いて、ゆりあは自分も昔はそういう呼び方をしていたことを思い出すのだった。

病院の前でヤナイ青年と別れ自宅に帰るゆりあ。義母もショックを受けてはいたが、とりあえず吾良が助かって喜んでいた。

怒涛の今日のことを思い出し、流石にヤナイ青年は謝りすぎではないかと違和感を覚えながらも、いつものように自宅のベッドで寝ていると普段の夜と変わらない。さっきまでのことが夢で朝起きたらいつものように二日酔いの吾良が顔を出しやしないか、と涙が溢れそうになるのを必死にこらえるのだった。

翌日、義母を連れ再び吾良の病室を見舞う。医師からは脳の腫れも引き、病状は良くなってきているが、このまま様子を見るしかないと言われる。

『夜遊びがすぎた』と眠る吾良に苦言を呈する義母。

その後も吾良は眠り続けたままだった…。

2週間後…病院で偶然にヤナイ青年と再開する!吾良のお見舞いに来ようとしていたという箭内青年。あれから吾良の意識がずっと戻らないことをゆりあから聞き、ショックを受けた様子。

吾良がこうなったのは自分のせいだと言うヤナイ青年。その後衝撃の一言が!

ボクが『抱いてほしい』って言ってホテルに行きました

第5話:ロマンス

ヤナイ青年の衝撃のカミングアウトに理解が追い付かないゆりあ。ドッキリ?虚言?と迷うもあの時青年が号泣していた姿を思い出す。

とりあえず座ってゆっくり話を聞くことに。

謝罪しびくびくしながら話し出すヤナイ青年。吾良が今も目を覚まさないと聞いて一人で抱え込めなくなった、彼は吾良を恋愛感情で愛しているという。

吾良も同じようにヤナイ青年を愛しているのか?というゆりあの質問に彼は『たぶん』と答える。

不愉快になられても良ければ順序だてて話すという青年の言葉に、ゆりあは『不愉快』というよりもむしろ『不可解』なため、謎解きみたいな気持ちで聞きたいと思う。

話はヤナイ青年の身の上話まで遡る。彼は上州の老舗旅館のボンボンであることに加え、その容姿のため小さい頃からよく女性にモテたという。

そのため自分から働きかけなくてもいつも彼女がいたが、その心はいつも親友のAくんに向いていた(ちょっと吾良似、天真爛漫そうなところも(笑))

いつかそのAくんにも彼女ができた時、ヤナイ少年の心に激震が走った…。本人曰く『足元からくずれおちそうでした』とのこと。ヤナイ青年はかなりロマンチストでナイーブな青年だ…

苦しさに耐えかねたヤナイ少年は大学入学を機に逃げるように東京へ。東京でももちろん女性にモテたがどこか空虚だった。そのまま実家に戻らず東京で就職したが、時期が来たら実家の稼業を継ぐため帰る約束なのだという。現在28歳でそろそろカウントダウンが来ている頃だ。

と、ここまでが前段だ。八割方自慢に聴こえるが。

そんなカウントダウンが近づく中、吾良(運命の王子様?ロミオ?)との出会いは突然やってきたらしい。いつものように吾良がバーで飲んでいるところ、映画の話で偶然盛り上がった2人。

その後、連絡先を交換し合いメールをしだしたと言う。

ゆりあは冷静に、興味深そうにその話を聞いている。『旦那さんの携帯を見たりしないのか?』とヤナイ青年に聞かれ『自分がカッコ悪くなる気がしちゃう』からしないとゆりあ。これはあくまでも自分の問題だが。

話は続く。

その後もちょくちょく2人で出かけるようになったという(ゾンビ映画好きで話が合う)。吾良はヤナイ青年のことを『りっくん』と呼んでいた(名前がりくのため)。吾良といると楽しく、こんな楽しい気持ちは何年ぶりだろうと少年時代のAくんと日々を思い出す。そしてAくんの時よりはっきりわかる、と吾良への恋愛感情を自覚するのだった。

ちがったらおしまいだけど 奥さんもいるって言ってたけど

ゴロさんはこちら側の人じゃないですか?

そんな気持ちを抱えて、いつものように2人で映画をみている間、ヤナイ青年は勇気を出して隣の吾良の手を握るのだった。

第6話:ロマンスは運命を形作るのか?

しかし吾良の返事は

ごめん オレ違うんだ 

オレゲイじゃないからキミの恋人にはなれない …ごめんな

というもの。ショックを受け、そのままヤナイ青年は映画館を去る。

ヤナイ青年は人から拒絶されるのに免疫がない。期待していた自分が恥ずかしくてその1件依頼吾良と連絡を取るのもやめていた。何人もの違う男性とお付き合いもしてみたという。

自暴自棄になっていたころ、去年のクリスマス渋谷の街で偶然、サンタクロース姿の吾良と出会う(取材のためサンタ姿をしていたらしい)!その姿に一瞬でズキューーンと心を奪われてしまう不憫なヤナイ青年(笑)。

しばらく2人で話そうと切り出したのは吾良。あの日のことを謝罪する。

期待を持たせないようにわざとバッサリと言ったがもうこれで会えないかと思うと、吾良があのあと映画館で嗚咽したという。昔はヤローに手をにぎられたらと考えただけでゾっとしていたが、あの時は存外嬉しかったとも打ち明ける。

『そーいう言い方は残酷だ』というヤナイ青年。

しかし、ここで偶然会ったのは運命だと感じるという吾良の言葉にヤナイ青年は『ためしにキスしてみませんか』と切り出す。

吾良も合意したため、2人はクリスマスの喧騒の渋谷で口づけを交わすのだった…。

旦那とヤローのキスシーンの話まで聞かされ、流石のゆりあも複雑な表情を見せる!すごい表情だ!そりゃそうなるわ!(笑)

ここまで話して我に返って、謝罪しはじめるヤナイ青年( ^ω^)・・・

モヤモヤすう中、ゆりあはもっと知りたかったことに思い当たる。

はたして旦那(吾良)はヤナイ青年と最後までしたのか?という問題。

低俗な質問かもしれないが、ゆりあと吾良の夫婦関係が途絶えた後もダンナはヤれたのか?という重要な問題だ。

『最初は怖がってましたけど・・・・』とヤナイ青年からは肯定する言葉が。少し青ざめるゆりあ…そこまでで大丈夫です。話を遮る。

年の差を超え性別を超えて(あのダンナが!)糟糠の妻より美青年の恋だと!?

想定外すぎて混乱しながらも、ヤナイ青年の最初の言葉に引っ掛かりを感じるゆりあ。

あの日、ヤナイ青年が吾良に『抱いてほしい』と頼んだらしいがなぜ改めて頼む必要があったのかという点だ。答えにくそうに話す青年だが、ケンカして気まずくなり最後だけでも良い思い出がほしいと思ったのだという。

仕事も私生活も八方塞がりな環境であり、実家に帰ろうと考えていたというのだ。東京にいる最後の理由が吾良だった。

そのことを聞き、ゆりあは正論で説教してしまう。

故郷が苦しいから東京に出てきたのに またこっとが苦しいからそっちになんてやっていると誰からも信用されなくなりがちですよ』と。

吾良ともちゃんと話し合ったほうがいいとまで言う。

目が覚めたら考えてもらおうと、それまでヤナイ青年との関係のことは『保留』ということで面会も自由に来てくれと告げるのだった。

礼を言うヤナイ青年。

そのまま吾良が眠る病室に向かう2人。

眠り続ける吾良の顔を見つけるヤナイ青年を見て、『(吾良を)起きたらとっちめてやる』と誓うゆりあだった。

天国のおとうさん ゆりはなんとか理性を保ったよ

倒れた日の話は聞けなかった —というより今は聞きたくないんだな

さりとて許せないほどヤナイ青年が憎いとの実感もわかず 

むしろコイツ(吾良)が腹立だしい 

早く起きろよ とーちゃん

20年前…出版記念パーティでのゆりあと吾良2人の満面の笑顔の写真がうつる。

~第7話(2巻掲載)へ続く~

感想

いや~面白かった!ゆりあジェネシスからの怒涛の展開!読んで良かったです。

入江先生の話のもって生き方は本当に引き込まれますね。最初はバレエ漫画なのかな?と思ってしましました(^^;)

本当に数奇な人生だ。50歳になって旦那の不倫が発覚…しかもその相手はなんと美青年(アポロン並み)って!

ゆりあの『カッコよく生きたい』っていう生き様が素敵なんですよね!これは大工だった父の影響を受けてのことですが、その言葉を『愛で呪い』と感じるところ深い…と思ってしまいました。

その信念を貫き、夫の愛人?にあたる青年に対しても筋を通した付き合い方をするゆりあ。

今後どうなっていくのやら…

タイトルと表紙を見ただけでは、全く中身が予想できない内容でしたが、登場人物や関係性がどれもリアル。そしてなんだか憎めない。ヤナイ青年とか話だけ聞くと『はぁ?』って感じなんですがどこか憎めない。イケメンだからか?(笑)

そして『sleeping oyaji』である吾良も憎めない…。彼が今後ちゃんと目を覚ましてくれるのでしょうか。いや、覚ましてくれないと困るのんですがね。

今後は吾良の介護の問題も出てくるんでしょうか。義母のおばあちゃんもかなりのご高齢だし…。心配なことが山積みの中。

引き続き読み続けていきたいと思います『ゆりあ先生の赤い糸』。

レクタングル大
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