世界最大の地下墓地であるパリのカタコンべ(カタコンブ・ド・パリ)、現在パリで超人気の観光地となっています。花の都パリのイメージとは全く異なる超衝撃的観光地として、連日行列が絶えません。
行列を回避するためにも、ぜひとも事前予約していくのがおすすめです。事前予約の方法やアクセス、実際に行ってきた感想をご紹介します!※以下、カタコンベ内の骨の写真が出てきますので、苦手な方は注意です。
Contents
カタコンベとは?誕生秘話について
地下への階段を下ると、壁のようにびっしりと詰まれた数えきれない骨の数々。なんとも衝撃的な光景ですが、こちらがカタコンベの様子です。
世界最大の地下墓地(地下納骨堂)であるパリのカタコンベには600万人以上の遺骨が納骨されているそうです。凄まじい数ですね。
全長はおよそ1.7km、地下20mの場所にあります。この地下迷宮はもともと、採石場の跡地でした。キリスト教の伝来によって、遺体は聖域(教会地下など)に埋葬する文化が始まったパリですが、長い年月が経つことで埋葬する土地がついに足りなくなってしまったんだとか。遺体だらけになった埋葬場は疫病の発生源としてのリスクもはらんでいました…。
この問題を解決するため、埋葬した遺体を掘り起こし洗浄したうえで、旧採掘場へ移動させることにしました。これがカタコンベ誕生のストーリーです。もともとの埋葬場所ではなく、単なる遺骨の移転場所なわけですね。
現在では、カタコンベの内部が観光客向けに公開され中を歩くことができます。少し古いですが、ロケみつという番組内のブログ旅企画で紹介され初めて知ったという方も多いハズ…。
入場料&オープン時間
入場料は大人1人12ユーロ。オープンは、月曜定休で朝10:00~20:00までですが最終入場は19:30までなので注意です(季節によって変動あり)。事前予約が無い場合は、なるべくオープン前に並び始めたほうが良いでしょう。
予約していけばすぐ入れますが、その場合は27ユーロかかります。オーディオガイド付きとはいえ少々高く感じますね。とはいえ、予約が無ければかなり待つことになるので時間のない人は予約していきましょう。
アクセス :入口と出口は違う場所!
カタコンベまでのアクセスを紹介します。全長2km弱の行程で入口と出口が異なるので注意してください!
入口
メトロのRER Bラインで行くのが便利です。最寄駅は”Denfert-Rochereau“駅。
[地図]
↓駅から降りてすぐ、現在のダンフェール・ロシュロー広場の近くにあります。
↓こちらの緑の建物が入口。ここから地下に降りていきます。
出口
入口からけっこう離れるので驚きます。メトロの最寄駅は4番の”Mouton-Duvernet“駅。
[地図]
↓こちらが出口になります。
チケットのオンライン予約方法
日本ではあまり知名度が無い場所ですが、欧米の方を中心に大人気のスポットであり、平日でも1時間以上並ぶことはザラなので、可能であれば事前予約して行ったほうが絶対に良いでしょう。
予約サイトに移動
公式HPにアクセスし、赤四角で囲った”Purchase the tickets online”をクリックします。
赤四角で囲った”Catacombs”をクリックします。
赤四角で囲った”Reserver”をクリックします。
赤四角①で囲ったカレンダーから日程を選び、右下にある訪問時間から好きな時間を選んでください。赤四角②で囲った箇所で人数を選択します。”Ajouter Au Panier”を押して購入したいチケットをカートに入れましょう。チケットをカートに入れると赤四角③の箇所が更新されます。
日時選択
更新されたら下のようになります。支払い確定をクリックして次に進みましょう。
会員登録
オンラインでチケットを予約するには会員登録が必要になります。下画面の赤四角で囲った”Devenir Client”をクリックしましょう。
必要な情報を入力して”Valider”をクリックしましょう。わかりにくいフランス語は赤字で補足しましたので参考にしてください。
決済前の最終確認
会員登録が済んだら決済前の最終確認です。日時や人数に問題が無ければ、チェック欄をクリックして支払い確定させましょう。するとクレジットカード支払いページに遷移します。
カタコンベ内の様子
入場までは長蛇の行列…
カタコンベの内部は狭く、一度に入れる人数が決められているため、行列の進みはとにかく遅いです。平日のオープン直後に並んでも1~2時間待ちがザラなんですね…。
意外なのは行列に日本人含む東洋人が全くいないこと!ほとんどが欧米の方のようでした。ちなみに東洋人はラ・ファイエットなどのショッピング街に集中しています(笑)。観光の楽しみ方にもお国柄が出ますね。
入口で料金を払って入場。そこでオーディオガイドの貸し出しがありましたが、残念ながら日本語の用意はありませんでした。事前予約されている方は、入口で係員さんに予約票をみせれば行列に並ぶ必要はありません。
カタコンブは地下20m下にあります。長い長いらせん階段を下って下へ…。中は太陽光が届かないため、真夏でも肌寒く、じめじめしています。夏でも何か羽織るものを持っていったほうが良いでしょう。
死者の国への入口…
ようやく地下に到着してしばらく歩くと、カタコンブの入口となる門が。門の上部にフランス語で『ここからは死者の国への入口です』と書かれた門が。こんなこと書かれると入るの恐くなっちゃいますよね(笑)。
おそるおそる中へ入ると、そこにはおびただしい数の骨!骨!骨!もちろんすべて本物です。かつてパリで生きて生活していた名もなき人々の骨かと思うと複雑な気持ちに…。
ハートマークの形にドクロが配置されていたり、もはやアートになっている…。確かに怖くて不気味なんですが、これだけ数があるともはや恐怖を通り越して不思議な気持ちになってきます。
こちらも骨を使って装飾が施されていますね…。この発想には驚かされます。
こちらの柱のように見えるのもすべて骨で造られています。
カタコンベが観光地として整備される前は、カタコンベ内でコンサートやパーティが催されたりしていたこともあったようです。地下内で迷い生きて帰ってこれなかった人もいたとか怖い話も。現在ではルートがしっかり整備されているので迷うことはありませんが、たまに立ち入り禁止になっている横道があったりするので、思った異様に広大な地下迷宮なようです。
これはロケみつの受け売りですが、欧米では日本のように火葬の習慣がないため、人骨を見る機会はめったにない。カタコンべで人骨を見るのは貴重な機会ということで特に欧米の方に人気があるそうです。
なるほどそういわれてみれば…行列が欧米の方だらけだったのも頷けますね。
死者の国からの生還…
死者の国の散策を終え、再び地上へ向かいます。ここでも長い長い螺旋階段をのぼることになるので、地下を2km近く歩いた身には堪えます。息も絶え絶えな中、地上の光が見えてくるとなんとも嬉しい気持ちに。夏の場合は、地上の暖かさに感動すら覚えますね。逆に冬の場合は、地下のほうが暖かいのでしょう。
出口の前には、ドクロをモチーフにしたギフトショップがあり、カタコンブ帰りの観光客に賑わっています。ドクロのオブジェやカタコンブ内のポストカードなど、カタコンブらしいお土産の数々に出会えます。
さいごに
パリの地下にこんな巨大な地下墓地が広がっていることに驚きました。そしてそこを観光地にしちゃってることにも驚きますよね、さすがフランスの方々!パリの意外な一面を知れますし、衝撃的な観光地として記憶に残る場所になりました。
ということでパリを訪問された際には是非行かれることをおすすめしたいですが、心臓の弱い方はやめたほうが良いかもしれません!