斬新なデザインが特徴のデンバー美術館(Denver Art Museum)、ネイティブアメリカンアートでは全米屈指の収蔵を誇る巨大な美術館。
コロラド州議事堂からも近くアクセスが良いのも魅力です。展示物はかなり充実しているため、普通に回っても3、4時間は要します。シカゴやボストン美術館と比べると知名度が劣るため見学時間は短くて良いか…と高をくくらずに、是非じっくり見学されることをおすすめします!
Contents
アクセスと入場料金など
デンバーダウンタウンの端、シビックセンターパークの近くにあります。コロラド州議事堂からも徒歩5分ほどなので観光の中心部に位置しています。
入場料金&開館時間
入場料金は大人1人10ドル。65歳以上または学生は8ドル、18歳以下は無料です。
月曜日は休館。開館時間は10:00~17:00まで(時期により変動あり)ですが、金曜日のみ20:00までオープンしています。詳しくは公式HPから確認してみてください♪
駐車場
周辺の路上には路上パーキングメーターがたくさんあります。1時間$1と安価に利用できますが、駐車時間に制限(最大1時間など)があるものばかりだったので、長時間美術館に滞在する場合は美術館周辺のパブリックパーキングに駐車したほうが良いかもしれません…。
斬新すぎる!超個性的デザインの外観
ハミルトンビルディング(新館)とノースビルディング(旧館)
デンバー美術館は大きく新館と旧館に分かれており、旧館の北館は1971年完成の7階建て、小さい窓があってまるで要塞みたいに見えますね。イタリア人建築家によるデザインです。
新館は2006年にアメリカ人建築家ダニエル・リベスキントの設計により完成。ロッキー山脈のふもとの岩水晶をイメージしているそうです。鋭角がすごい。
両者は渡り廊下でつながっています。どちらの館もとってもユニークなデザインですよね。旧館側、新館側どちらにも出入口あります。
↓こちらが全景になります。
周辺のオブジェも必見!
美術館自体のユニークさに負けず劣らず屋外の周辺オブジェもとってもユニーク。これだけでも見る価値があると思います。
↓特に面白かったのが、ホウキと塵取りの巨大オブジェ。子どもたちが登って遊んでいます(笑)。他にも、大きな牛のオブジェも。耳にしっかりタグがついてます。
美術館の隣にはコロラド中央図書館があります。看板が本みたいになっておしゃれでした。そして美術館の前にある写真の近代的な建物は子供向けの反テロ教育用の施設だそうです。
ノースビルディング(旧館)展示
7階建てのノースビルディング(North Building)は基本的にフロアごとにテーマが分かれています。作成された年代別ではなく、あくまで作品のジャンル別と言う感じですね。
※展示内容は時期により変更される場合があるのでご注意!
旧館に行ったら是非上のフロアの窓から外を覗いてみてください。遠くにコロラドの山々が見えます!
全米屈指のネイティブアメリカンアート
フロアは3階でした。伝統的なものから、現代アート的な作品まで様々な作品が同フロアに集められているのが面白かったです。
↓特に印象的だったアート。全米中のネイティブアメリカン・モチーフが描かれている感じでしょうか。ディズニーキャラやスポーツのロゴもありますね。
↓入口にあった巨大なオブジェも目を惹きます。
↓現代アメリカの風刺画のような作品ですね。ブラックジョークが光る作品です。
↓アメリカでよく見るバターケースもオブジェに。
現代アート的なネイティブアメリカンアート以外にも、古くからの伝統的な衣装や器、装飾品なども展示されています。
女性や子供服とっても可愛いかったです!
アートと共にネイティブアメリカンの方々の暮らしぶりも知ることができました。
ネイティブアメリカンアートのハイライトはトーテムポールでしょうか。トーテムポールに似せて布が積まれている作品が面白かったです。
ヨーロピアンアート
フロア6階にあります。数は少ないですが、ルノワールやモネの作品もあったりしてかなり豪華でした。
年代別というよりは、『Object(物体)』、『Landscape(風景)』などテーマごとに部屋が分かれている感じですね。
スパニッシュ・コロニアルアート
4階フロアにあり、学芸員さん一押しのフロアでした。コロニアルには植民地の意味があるそうです。アメリカ中南米のスペイン植民地支配の時代を指す訳ですね。その他、中南米独特のオブジェも多数ありました。
中南米で採掘されであろう金を使った装飾品たち。美しいです!
カトリックの国スペインの宗教画をテーマにした部屋。
アジアンアートも充実
フロアは5階です。ワンフロアまるまる使ってアジアンアートの展示があります。中国、韓国、日本とフロアが仕切られていて日本のエリアもかなり充実。
↓本物の甲冑もあり、かなり人気が高い展示なようでした。
大きな屏風や、歌舞伎の市川海老蔵を描いた浮世絵も!
古墳時代の埴輪まであったので、ぜひ足を運んでみてください♪
↓その他同じアジア圏の美術品として東南アジア美術の収蔵も。アジアの中での違いを感じられて面白かったです。
ハミルトンビルディング(新館)は現代アートが中心
旧館だけども充実の展示なんですが、新館もすごいです。建物自体がアートというか…壁の鋭角がすごい。
ウェスタン・アメリカンアート
製作年は新しいものが多かったです。アメリカの大自然、原風景に触れることができました。
牛や馬のオブジェ。この牛が可愛かった…。
モダン&コンテンポラリーアート
2階、3階すべて現代アートですね。どれも個性的です。
面白かったのが、観賞客参加型の工夫がされていたこと。こちらの色とりどりのキューブが感情を表しており(青は悲しみ、ピンクはハッピーなど)、それぞれの作品を鑑賞して感じた感情の色のキューブを作品の隣に設置されたボトルに入れるという仕組み。
同じ作品でも人によって感じ方はそれぞれ…というのが一目でわかります。こういう工夫は面白いですね!
↓面白かったのが、ぽっちゃり体形の男性がギリシャ彫刻風に作られているこちらの作品。実際にあるギリシャ彫刻と同じポーズをとっているんだとか。現実はこんな感じ…みたいなメッセージがあって面白いですね(笑)
↓映像作品もありました。こちらのバッファローの大群が走るショートフィルム作品はメッセージ性があって面白かったです。ネイティブアメリカン達がどんどん住処を奪わて追いやられていく…的なストーリー。
↓こちらもかなり巨大な人気作品。すべて紙で作られています。富士山を彷彿とさせますね。
↓こちらもかなりの大型作品。カラフルな糸が虹のように張られているんですが、美しかったですね、こちらも必見です。
その他企画展も随時開催
その他別途有料で企画展を開いている場合があるので興味がある企画展であれば是非足を運んでみてください♪
お子様向けの休憩スペースが充実
デンバー美術館において特に他の美術館との違いを感じたのは、展示室の要所に設けられた休憩スペースの作り方でしょうか。そこで簡単な芸術ワークが楽しめたりして、お子様も退屈しない仕掛けがたくさんありました。家族連れにもおすすめしたい美術館です。
↓展示作品と共にかなり寛げる休憩スペースが。
↓旧館にある各フロアの休憩スペースはちょっとしたワークで遊べるのでお子様も飽きません。
驚いたのは、日本風の休憩スペースがあったこと!子どもが玩具の甲冑を着たり、折り紙で兜を作るワークもやっていました。こうして日本文化がポピュラーになりつつあるのは嬉しいですね~。
おわりに
カフェやギフトショップもあるので、1日中過ごせる美術館です。他の主要都市の美術館と比べると知名度は劣りますが、ゆっくり見学して損はない美術館です。現代アートが中心の美術館ならではの工夫がとても楽しめました。
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