かつてアメリカのマザーロードと呼ばれ、アメリカを走るドライバーなら一度は憧れるルート66(Route66)をテーマにしたミュージアムがオクラホマ州にあります。
ルート66の全長は3755m、イリノイ州シカゴからカリフォルニア州サンタモニカまで8つの州に跨って走っています。ルート66がほぼ州のど真ん中を通るオクラホマ州にあるこちらのミュージアムは、モーテルを改造したそうです。
展示規模はあまり大きくないですが、充実した展示内容がとても楽しめたのでご紹介します!
Contents
アクセス
オクラホマ州から西へ150㌔ほど離れたクリントン(Clinton)という小さな町の中にあります。かつてのルート66沿い、現在のインターステート40沿い、「Route66」と書かれた大きな看板があるので比較的見つけやすいと思います。
このミュージアム以外、特に見どころはないクリントンの町ですが、ドライバーやツーリストが今も多く立ち寄るそうです。ルート66沿いのドライブは、今も昔もアメリカの人々にとってロマンあふれる旅なわけですね~♪
開館時間&入場料金
開館時間は月~土:9:00~17:00、日曜日は13:00オープンになるのでご注意ください。
展示室への入場料は大人1人7ドル、18歳以下の学生は4ドル、62歳以上は5ドルとなります
入場料がちょっと高いと感じる人も多いかもしれませんが、展示室まで入らずとも、エントランスの展示やギフトショップだけでも十分楽しめる気がするので是非立ち寄ってみてください(笑)
お宝ズラリのエントランス
古き良きアメリカの雰囲気を感じられるエントランスです。ルート66看板やジュークボックスなど、エントランスにもかかわらず、思わずその展示品に見入ってしまいます。
↓こちらは1957年GM社製のクラシックカー、『1957 Chevy 2door』。ネットオークションでは、なんと同型のものが$14,500で取引されていたから驚きです。
↓フィリップスのガソリン給油機。かつては現役だったものが展示されています。
↓展示はミュージアムの庭にも。このRight Of Way Markerは1960年代半ばまで実際にルート66上に設置されていたものだそうです。
ミュージアム展示
ここから先はチケット代を支払って展示を見ることになります。
かつてアメリカのメインストリートと呼ばれたルート66。展示室では、ルート66整備の歴史から学ぶことができます。改めて地図を見ると、ルート66がほぼアメリカを横断していることがわかりますね。
“Main Street of America“は当時ルート66の宣伝文句として使われたキャッチコピーだそうでs。
↓管理人が特に気に入ったこの展示。壁一面に貼られた当時のポストカードです。ルート66沿線の街が紹介してあるのですが、レトロなデザインがとってもおしゃれなんですね!
ルート66創成期
ルート66がアメリカ最初の国道として初めて整備されたのは1926年、そこからどんどん距離を伸ばしていくことになります。ルート66というゾロ目の番号が当てられたのは言いやすく覚えやすいとの理由からみたいです。
まだ馬車が交通の主流だった時代から整備されはじめたルート66。当時のアメリカの国力がわかります。何もない荒野の大地を切り開いて道路を作る作業は大変な大事業で、多くの労働者が建設に関わったそうです。
ルート66の発展は自動車の普及にも大きく貢献しました。今はもう見られないレトロな給油機、こちらはスタンダート石油のもの。
創設された当時はほとんど未舗装の道路だったそうですが、1930年代以降アメリカ初の舗装化も進み、大戦期には軍需物資を運搬する幹線道路の役割を果たしました。
ルート66が生んだ文化
1950年代にもなるとルート66は、ロサンゼルスへの観光客の道として人気を博したそうです。
ルート66沿線にはモーテルやドライブスルーが立ち並び、観光客たちでにぎわいました。いわゆるアメリカのロードウェィ文化発祥の地というわけです。
↓当時のアメリカのドライブインの内装が再現されていました。当時の賑わいが追体験できます。
マクドナルドなどのファーストフード産業が発展したのもルート66の発展なしには語ることができません。
↓展示の中でも特に存在感がすごかった、ヒッピー仕様のバン。カリフォルニアはヒッピーたちに人気の高い街でしたから、ルート66を走ってカリフォルニアを目指す若者たちがたくさんいたんですね。
衰退と廃線
長きにわたってアメリカの交通を支えたルート66ですが、どの衰退は1950年代から進みます。ルート66にとって代わり州間高速道路(インターステイト)が整備されると、ルート66の交通量は激減、そしてついに1984年に廃線を迎えることに。
時代の流れとはいえ、なんとも寂しい光景ですね。
人々の心に生き続けるルート66…
しかし、ルート66は人々の記憶から完全に消えてしまったわけではありませんでした。20世紀中盤アメリカの音楽や映画など文化に大きな影響を与えたルート66、その保存活動が行われ始めます。
オクラホマ州にあるこのミュージアムも保存活動の一環ですよね。
↓下の右側に座る男性は、セリグマンの街で床屋を営んでいるエンジェル氏。ルート66保存活動の立役者として有名な方です。
↓ルート66復興活動の発祥の地として有名なセリグマンの街、こちらの記事で旅行記を紹介しています♪
【グランドサークル】カーズの舞台となったルート66の町、セリグマンの見どころを紹介。
地図の上からルート66の名前はなくなっても、今なお人々の心に生き続けるルート66なのでした。
ギフトショップ
ルート66の誕生から復興まで長い歴史を学んだあとは、かなり充実したギフトショップを満喫してましょう。
ルート66看板がずらり!自分の住んでいる地域のもの欲しくなっちゃいますよね。
個性豊かな車のオブジェなど。
さいごに
アメリカを走るドライバーなら誰でも一度は憧れるルート66!ただの休憩場所というにはもったいないほど充実したミュージアムなのでドライブ好きにはぜひ来てほしい場所です。
今は亡きルート66ですが、インターステイトのルートと同一線上にある場合も多く、そういうときは『ルート66を走ってる!』と妙にテンションがあがったものです。いつかロマンあふれるルート66全行程を巡る旅をしてみたいものですな~。