【ワシントンDC】リンカーン記念館と各種モニュメントを徒歩で巡る

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アメリカ合衆国の首都、行政の中枢にして、世界中から年間数千万人の観光客が訪れるといわれる観光都市ワシントンDC。

見所が多すぎて困るこの街では、時間を無駄にしないためにも予め行きたいスポットを絞ることが大切です。今回は約2時間の行程で、徒歩でリンカーン記念館とその他周辺モニュメントを徒歩で巡る散策をご紹介します。

順路

ワシントン記念塔 → 第二次世界大戦記念碑 → リンカーン記念館 →

ベトナム戦争戦没者慰霊碑 → 朝鮮戦争戦没者慰霊碑 → キング牧師記念碑

地下鉄『Smithsonian(スミソニアン)』駅前からスタート

地下鉄ブルーライン『Smithsonian』駅前から散策をスタートします。この『Smithsonian』駅は、スミソニアン博物館群などが集まるモール地区のほぼ真ん中にあります。

ワシントンDCの地下鉄の乗り方についてはこちらをご確認ください。

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↑目の前にはワシントンDCのシンボル的存在、ワシントン記念塔が。写真右の建物は2016年秋にオープンしたばかりのアフリカ系アメリカ人歴史文化博物館

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黒人への人種差別問題問題などアメリカの負の歴史の側面も展示されているということで注目が集まっており、モール地区では最も新しい博物館です。タンザニア出身の建築家が設計したというそのデザインは自然との調和を表現しているとのことで、とても目を引きました。

入口まで行ってみましたが、オープンしたばかりで現在は予約しないと入場できないほど混雑しているようです。

ワシントン記念塔(Washington Monument)

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ワシントン記念塔のふもとまでやってきました。この記念塔はモール地区のちょうど中心に位置しています。初代大統領ワシントンの偉業を称えて造られたというこの記念塔。

高さ約170mあり、石造建築物としては世界No.1の高さを誇るというから驚きです。近くでみるとその大きさに圧倒されます。ワシントンDCでは、この記念塔がどこからでも見えるように高い建物を建てるのを禁止した条例があるとか。

この記念塔頂上に展望台があり、登るとホワイトハウスはおろかワシントンDC全体が見渡せるということでぜひとも登ってみたかったのですが、訪問時は工事中で登ることができませんでした。再オープンした際は、整理券の予約で登ることができるようなので是非登ってみてはいかがでしょうか。

公式HPから予約ができます。

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↑記念塔をこえてそのまま西へ歩いていくと第二次世界大戦記念碑が見えてきました。ちょうど記念塔とリンカーン記念館の間に位置しています。

第二次世界大戦記念碑(National World WarⅡ Memorial)

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↑小さな公園のような造りになっており、中心には噴水が。太平洋と大西洋の2つのエリアに分かれていてその周りを戦時中のアメリカの州名が刻まれたモニュメントが囲んでいます。

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↑第二次世界大戦にはアメリカ人約1600万人が従軍したとされ、約40万人の兵士が亡くなったとのこと。戦地となった硫黄島や沖縄などの地名も刻まれている。

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フリーダムウォール(自由の壁)といわれる壁。『Here we mark the price of freedom(我々はここに自由の代償を跡す』との文字。壁には4048個もの星の模様があり、1つの星につき100人の戦死した兵士を表している。

意外にもこの記念碑、一般公開されたのが2004年と2000年代であったことに驚きました。開放的で公園のような造りで一見すると戦争記念碑とわからないような雰囲気でした。夏場は中心の噴水で水遊びをする子供たちもいたりと、市民には人気のスポットのようですが、この場所に戦争の記念碑を作ることに当時は賛否両論あったそうです。

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↑第二次世界大戦記念碑からみたワシントン記念塔。

映画『フォレスト・ガンプ』ロケ地。リフレクティング・プール

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↑第二次世界大戦記念碑から東にリンカーン記念館が望めます。そのまま記念館へと歩きます。

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↑リンカーン記念館前の人工池はリフレクティング(反射)・プールと呼ばれており、その名のとおり、リンカーン記念館を水面に反射させた描写がよく見られていますね。深さは45センチくらいしかない。意外に浅いんですね。

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そして忘れてはいけないのが、ここが映画『フォレスト・ガンプ』のロケ地であるということ!トムハンクス演じる主人公が、『リンカーン記念館』前で演説している際に、幼馴染であるヒロインと再開し、プールの中心で抱き合うのはとても有名なシーンでした。思いがけず名作映画のロケ地探訪ができ大満足なのでした。フォレスト・ガンプの名セリフはこちらの記事で紹介していますので、気になる人はチェックして見てください。

リンカーン記念館前の石段前では、有名なキング牧師の『I have a Dream』の演説を含む数多くの演説がされています。キング牧師の演説の際は、現在の第二次世界大戦記念碑のところまで群衆が押し寄せたというから驚きですね。

リンカーン記念館(Lincoin Memorial)

いよいよリンカーン記念館に到着。石段をのぼって中に入ると、合衆国第16第大統領『エイブラハム・リンカーン』の大理石で造られた巨大な石像が待っていました。

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↑高さ5.8m。ちょうど清掃員の方が洗浄機で清掃作業中でした。なかなか見れない貴重な光景かもしれません。清掃員の方と比べるとその大きさがわかりやすいでしょうか。その威厳に圧倒されますね。

石像前はいつも混んでいるイメージですが、午前中の早い時間であればゆっくり記念撮影できると思います。

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↑外観も内装もギリシャの神殿のような造りとなっています。円柱は36本ありますが、これはリンカーンが亡くなった当時の合衆国の州の数なんだとか。北側の壁には第二期大統領就任演説の内容が彫られており、南側の壁には有名なゲティスバーグの演説の内容、『人民の人民による人民のための政治…』と彫られています。

これだけ立派な記念館を観るといかにリンカーンが国民から愛された存在であるかわかりますね。記念館内部には公式のお土産ショップもありました。

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↑記念館からみたワシントン記念塔。青空がきれいです。天気が良い日を狙って是非訪れてください。

この記念館、午前8時から夜0時まで一般開放されているとのこと。夜はライトアップされて荘厳な雰囲気が人気なので夜の訪問もオススメです。

ベトナム戦争戦没者慰霊碑(Vietnam Veterans Memorial)

リンカーン記念館からワシントン記念塔に向かって左側に2、3分ほど歩くと見えてきます。

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↑黒い御影石できたV字型の記念碑。長さ151mの記念碑にはベトナム戦争で亡くなった6万人近い人々の名前が刻まれています。名前の下に花やお菓子が供えられている方もいました。

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↑記念碑の西向にあるのは『3人の兵士の像』。実物大でベトナム戦争でのアメリカ軍兵士の姿を表しており、皆疲れ切ったようなうつろな表情をしている。戦争の辛さ、虚しさが伝わってくる像でした。

朝鮮戦争戦没者慰霊碑(Korean War Veterans Memorial)

こちらはちょうどベトナム戦争戦没者慰霊碑の反対側。リンカーン記念館からワシントン記念塔に向かって右側に2、3分歩いたところにあります。

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↑森林内を散らばるように配置された実物大の像が。これは当時の装備を身にまとった偵察兵パトロールを表現しているのだそう。前から見るとかなりの迫力でした。

そして像の隣の花崗岩の壁を観ると、兵士の顔や姿が刻まれているのがわかります。

慰霊碑内には「Freedom Is Not Free.(自由はただではない。犠牲の上に成り立っている。)」の文字が彫られていました。

ベトナム戦争戦没者慰霊碑もそうですが、実物大の兵士の像が戦争の悲惨さを伝えてくれますね。慰霊碑内は厳かな雰囲気で静かに平和を祈りたい場所ですね。

キング牧師記念碑(Martin Luther King,Jr. Memorial)

朝鮮戦争戦没者慰霊碑を後にして、西に5分ほど歩くとキング牧師記念碑のある敷地に到着します。

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↑入口はこんな感じ。中に入ってみないとキング牧師像はみえません。

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↑圧倒的な存在感です。高さ約10mの花崗岩でできた牧師の像。

ノーベル平和賞を受賞し、人種差別撤廃を訴え続け公民権運動に生涯を捧げたキング牧師。

この記念碑は有名な『I have a Dream』の演説をあってから48年後の2011年に誕生しました。巨大な岩から牧師が切り出されたようなデザインになっていますが、これは『I have a Dream』の演説の一説、『この信念をもってすれば、絶望の山からも希望の意思を切り出すことができる』との言葉を表現したとされています。また、記念碑の近くの壁には牧師の名言等が彫られています。

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↑横から撮影するとこんな感じ。記念碑は24時間観ることができますが、質問などができるレンジャーが毎日9:00~23:00まで勤務しています。管理人は参加できませんでしたが、10:00以降は1時間おきに解説ツアーも催されているそうです。

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↑キング牧師記念碑から池を挟んでトーマス・ジェファソン記念館が見えました。桜の季節であれば、隣接したポトマック公園の桜並木と共に是非とも訪れたいところです。日本から友好の証に送られたこの桜はジェファソン記念館と併せてワシントンDCの風物詩になっていますよね。桜の見所は3月下旬から4対上旬とのこと。

今回は時間の都合で、トーマス・ジェファソン記念館とその付近にあるフランクリン・D・ルーズベルト記念公園は順路から外しましたが、時間がある方はぜひそちらまで足を延ばされることをオススメします。

以上で散策は終了になります。ゴールのキング牧師記念碑からスタート地点の地下鉄『Smithsonian』駅までは徒歩5~10分ほどで到着します。

さいごに

各種モニュメントを巡る際は事前に歴史や造られた経緯などを調べておくと、実際に訪れた際の感動が増すこと間違いなしです。

管理人訪問時は11月下旬でしたが、この日のワシントンDCは非常に寒いうえに風が強く、記念塔周辺を歩いたときは凍えるほど冷たい風が吹いていました(思わず散策をやめて帰ろうかとも思う程)。DCの寒さを甘く見ずに、外を歩く際はしっかりと防寒対策をされることをオススメします。手袋やマフラーなど。特に暖かい帽子は必須です!普段帽子を被らない管理人ですが、この時ばかりは後悔しました。

★ワシントンDCの観光地別に所要時間をまとめてみました♪

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