【ニューヨーク】メトロポリタン美術館の行き方や入場料、絵画の必見展示をご紹介。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

セントラルパーク東部に位置するメトロポリタン美術館(通称MET)。ルーブル美術館、サンクトペテルブルク美術館に並ぶ世界三大美術館のひとつです。収蔵品目は絵画や彫刻、器や家具など多岐に渡ります。絵画についても古典から現代アートまで網羅。

今回は絵画について印象派を中心に必見展示をご紹介いたします。

アクセス・チケット

セントラルパーク中央東部に位置するメトロポリタン美術館。地下鉄なら”86th Street”で降りると便利です。

[アクセス]

開館時間:10:00~17:30(日~木)、10:00~21:00 (金土)

チケットは価格表を見ると大人1人25ドルとありましたが、価格表をよく見ると”Admissions Recommended“と記載されています。すなわち、25ドルが推奨であるものの、自分の好きな金額で入場できるということです。

列に並んでいると1ドルで入場する人が多かったので、管理人も1ドルで入場しました。ほぼほぼ無料でこの世界的な美術館に入場できると思うとアメリカという国の懐のでかさを思い知りますね(笑)。

ちなみにフラッシュ無しでの写真撮影も可能です。日本の美術館で写真撮影OKのケースはなかなか無いのでこれも嬉しい驚きですね。と、いっても収蔵作品の写真をバシャバシャ撮っている姿が多いのも東洋人だったりするですが(笑)他の方の迷惑にならないようマナーを守りつつ楽しみましょう。

滞在時間の目安

メトロポリタン美術館は圧倒的に広いです。全部見て回ろうとしたら急ぎ足でも半日以上はかかります。普通に見て回ったら一日以上かかるでしょう。更にゆっくり回ると3日たっても終わらないとも言われているので、その広さには驚かされます(笑)

エントランスでマップをもらい気になるセクションを中心に効率的に回りましょう。作品の場所は時期によって変更されたり、お目当ての作品が他の美術館に貸し出し中で無い!という事態もよくあります。どうしても見たい作品がある場合は、インフォメーション窓口で聞けば教えてもらえます。

時間が無い!という方のために、印象派の絵画を中心に必見展示をご紹介(管理人が勝手に厳選します。ちなみに絵画だけでしたら普通に見て回っても4時間あれば十分楽しむことができるでしょう。

収蔵絵画の見どころ~印象派を中心に~

ルノワール『ピアノに向かう2人の若い娘』

印象派の巨匠ルノワール。ルノワールはこのモチーフで5枚の作品を描いています。個人所有を除くと、メトロポリタンのほか、オルセーやオランジュリーにて見ることができます。

ゴッホ『自画像』『糸杉』

後期印象派ゴッホの作品がある展示室はひと際混雑していました。美術の教科書などで一度は目にしたことがある作品ではないでしょうか。

こちらは『自画像』。1887年にフランスで描かれた作品です。ゴッホは1886年~1888年の間、20枚以上の自画像を描いています。これは彼がナルシストだったからではなく、資金不足でモデルが調達できなかったことや、絵画の技術に磨きをかけたかったことが影響しているそうです。帽子と服の色のコントラスト、ゴッホ独特のうねるような筆使いがとても印象的でした。

こちらは『糸杉』。1889年にフランスで描かれた作品です。ゴッホは糸杉をとても気に入っていたそうで、糸杉をテーマにした作品をいくつも描いています。ちなみにゴッホは糸杉のことを「エジプトのオベリスク(縦長のモニュメント)のように美しい」とも語っています。大半が平地帯であるオランダで生まれ育ったゴッホにとって、縦長のデザインは特別感があり美しく感じていたのでしょうか。

ゴーギャン『イア・オラナ・マリア』

ゴッホと同時期に活動し交友関係もあったゴーギャンの作品。

タイトルは『イエスを抱きかかえるマリア』。南国タヒチだとイエスとマリアの2人もこんな感じになるのでしょうか。この作品はゴーギャンのタヒチ時代の作品のなかで最も評価が高い作品だそうです。ゴーギャン独特の平面的な画法がよくわかる作品ですね。

スーラ『グランジャット島の日曜の午後 ー 習作』

こちらはスーラ傑作『グランジャット島の日曜の午後』。スーラといえば点描画が有名ですね。是非間近に寄って鑑賞してみてください。

これは1884年にフランスで描かれた作品です。練習用の習作ではあるものの、習作最終版であり構図等は完成作品と同様であるため、スーラ好きには必見の作品です。

とはいえ、シカゴ美術館の完成作品に比べるとサイズも完成度も劣りますが、ただそれはこの作品が微妙な訳ではなく、シカゴ美術館の完成作品が圧倒的に素晴らしいから。興味がある方はこちら:シカゴ美術館の見所を紹介。門外不出のスーラの名作は必見。をご覧ください。

フェルメール『水差しを持つ女』

写実主義17世紀オランダ絵画の黄金時代を作った画家の1人であるフェルメール。日本でもファンは多いですよね。フェールメールの作品は後の19世紀フランス印象派に繋がる潮流を作ったといわれています。

光のとらえ方が非常に美しいです。窓枠、壁、女性のまとった白いスカーフ、銀製の水差し。どこを挙げても肉眼で見ているような光を感じることができます。宝石箱からこぼれ出る真珠のネックレスも存在感があります。また、フェルメールの特徴の一つである青色で塗られたスカートもとても美しかったです。

クリムト『メーダ・プリマヴェージの肖像』

19世紀末から20世紀初頭、アールヌーボーの時代に活躍した象徴主義の画家クリムト。

こちらは1912年に描かれた作品。クリムトといえば官能的な女性を描くことが多いですが、こちらの作品はそれとは少し違う雰囲気ですね。モデルは9歳の女の子。クリムトのパトロンであった銀行家のプリマヴェージ氏の娘さんです。9歳には見えない存在感を感じます。

さいごに

ニューヨークに行ったら絶対訪問しておきたいメトロポリタン美術館。多岐にわたる収蔵品の中から印象派を中心したした絵画作品を紹介してみました。

ヨーロッパで花開いた印象派ですが、意外にもアメリカの美術館に有名印象派作品の多いこと多いこと。アメリカ旅行全体を通して驚かされました。これには当時評価の低かった印象派絵画をいち早く評価し、購入したのはアメリカの美術愛好家たちだった…という背景もあるそうです。

メトロポリタン美術館の他、アメリカ国内の有名美術館について紹介しているのでこちらの記事も是非♪
【ワシントンDC】ナショナルギャラリー~必見のダ・ヴィンチ絵画、印象派も充実~

ボストン美術館の行き方と見どころを紹介。東洋美術も充実。モネのラジャポネーゼは必見!

シカゴ美術館の見所を紹介。門外不出のスーラの名作は必見。

【フィラデルフィア】幻といわれたコレクション・バーンズ財団美術館。印象派ファンは必見!

レクタングル大
レクタングル大
おすすめの関連記事など